金刷り加工

オフセット印刷にはない金の輝き。

金色(ゴールド)印刷

金刷りは、印刷の難易度からして最も面倒な作業のひとつです。
オフセットの金インキは、コート紙使用が絶対的条件であり、表面のラフな紙や上質紙では黄土色になるだけで、輝きをもった金色にはなりません。これは当たり前のことなのですが、ニス刷りやPP加工などの光沢処理を施してこそ一定の発色が得られ、金らしさが出てくるものです。したがって金刷りはコート紙以外のオフセット印刷では無理と理解して正解なのですが、それでも銀インキを使用したいわゆるメタリックインキで「金インキ」を自社で混色するなど様々な工夫のもとで「金刷り」が一般的に行なわれています。

 

スクリーン印刷の金刷り

この方法を使った金刷りは、極小ロットに限られるものの、発色の良い金色を実現できます。しかも、平滑でない紙でも色の紙であっても構わないのです。結局、金とは色ではなく結晶質の鉱物の反射であり金属光沢なので、インキベース(ビヒクル)に真鍮や銅、亜鉛などの鉱物を混ぜ合わせたインキであり、DICのレギュラーインキと違うのは、金粉の成分とメッシュの大きさだと思います。通常印刷用が0.001ミリ以下の粒のところ、当社スクリーン印刷では0.01ミリを使用しています。(下手な撮影ですが、写真参照)

 

振り金加工

箔押しがまだまだ高価だった昔、活版印刷でよく使われていた技法です。当社ではスクリーンでの金刷りした直後に0.05ミリの金粉を蒔き、完全に乾いた後に金粉を払い落としています。
ベタとした柄は箔押しで良いのですが、細かい柄の場合は「振り金」にするしか方法はありません。しかし、この技法は殆ど廃れてしまった加工技術で、よほど高齢の職人しか知らないでしょう。
写真は、振り金の赤口と青口の見本です。

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